晩秋のウィーン3日目 ― 2007/10/28 22:47

今日は、朝から大粒の雨。もともと今日は王宮礼拝堂で行なわれるウィーン少年合唱団の出るミサと美術史博物館の見学という室内中心の予定なので、それほど影響はない。
昨夜の零時に夏時間が終了し、1時間得をした。昨夜は深夜までブログを書いていたので余分に眠れることは大きい。
金曜日にウィーン少年合唱団のミサの予約券を入手できなかったため、朝1番で、再び王宮礼拝堂にでかける。8時15分から45分の間で残券があれば手にいれられるとのこと。8時に現地に到着すると、教会入口の手前で予約券を販売していた。早速、フロア・2Fバルコニー・天井桟敷のうちで真中の値段(19ユーロ)の席を購入。配席も一番前とのこと。
ミサの開始の9時15分までまだ時間があったので、再びホテルの近くのカールスプラッツ駅までもどり、カールス教会、学友教会、カールス駅舎を写真に収めた。雨のなかでの撮影は結構大変。
再び、王宮礼拝堂に戻ったのは9時。雨の中往復30分も歩いた。王宮礼拝堂で席に案内されて驚いた。バルコニー席とはいうものの、一番奥の席で、全く下の様子が見えない。一応、プロジェクターでミサの様子は映してくれるようだ。チケットをもう一度見てびっくり。定価は14ユーロとなっており、販売していたのはツアー会社だった。今回は、3日間のコンサートともに配席については、約束されたものが提供されたことは一度もなかった。観光客とみて、侮られたのだろう。次回からは気をつけたい。
王宮礼拝堂でのミサでは、祭壇向かい側のパイプオルガンが置かれている3Fにオーケストラボックスがあり、少年合唱団はそこで歌っている。従って、フロアでミサに参加している人からは見えないところから歌が聞こえてくる。唯一、その姿を見られるのは、3Fの桟敷席でしかも祭壇に一番近いところの窓際に座った人だけだと思う。勿論、モニターカメラが彼らの姿を追ってくれるので、TV画面上で彼らの姿をみながら、天使の歌声を聞くことになる。
ミサの最後に、合唱団は祭壇の前で一曲だけ披露する。このタイミングが唯一、彼らの姿を見、写真に収める機会となる。幸い、自分の席は祭壇に一番近いバルコニーに位置だったので、席を立って祭壇を見下ろし、彼らの写真を撮る事ができた。
王宮礼拝堂でのミサを終え、次に向ったのは美術史博物館。この美術館は、地球の歩き方にはパリのルーブル、マドリッドのプラドと並ぶ世界3大美術館の1つとのこと。本当なのか?他にも世界中にすばらしい美術館があるはずだが・・・
絵画が展示されているのは2階。ここは、世界最大の点数を誇るブリューゲルのコレクションが目玉。他に、フェルメール、ラファエロ、ルーベンスなどの名画が飾られている。それに加え、今回はティティアーノの特別展示があった。
やはりブリューゲルの絵画は圧巻。時間を忘れて見入っていた。個人的にはラファエル、フェルメールの絵がとても気に入った。
時間があればヴェルヴェデーレ宮殿にあるオーストリア・ギャラリーを見に行くつもりだったが、美術史博物館の展示物の多さに圧倒され、とてもそんな時間がなくなってしまった。かれこれ3時間を絵画の鑑賞だけで費やした。それでもかなり飛ばしてみていたので、ゆっくり見たら1日仕事のようだ。
最後に訪れたのはザッハーとトルテ戦争を起こした相手方のデーメル。このカフェ・コンディトライは王宮を出てコールマルクト通りに入るとすぐに見つかる。午後1時半で、お店は昼食のお客さんで混雑していた。ザッハーとは異なり、ここは喫煙席と禁煙席が分かれているのがうれしい。
しばらくウェイトレスが来るのを待つ。やっとオーダーができ、当然ながらザッハー・トルテとメランジェ・コーヒーを注文。これでザッハー、レーマンと3軒目の王室ご用達のケーキ屋さんでザッハー・トルテを食べたことになる。ザッハーの味は、甘さが若干控えめなここデーメルが一番合うような気がした。サービスでは、レーマン、デーメル、ザッハーの順。特にザッハーは冷たい対応だった。一方、レーマンは気さくなおばちゃんが親切に対応してくれたのが印象的。
この後、ホテルに戻り、アレンジしてあった空港へのシャトルバスを待つ。空港まではバスが一番安く(6ユーロ)、その次がシティ・エアポート・トレイン(8ユーロ)の順。今日は雨が降っていたため、荷物を引きずって駅までいくことが億劫だったので、17ユーロでシャトルバスを予約してあった。シャトルバスは、色々なホテルで人をピックアップしていくので、空港までの時間が読みづらい。結局、45分かけて空港着。
2時間も早く着いたので、空港のラウンジで写真の整理やブログを書きながら飛行機を待った。そして、予定どおり17時半発のオーストリア航空にて帰宅。
今回は、正味2日間のウィーン滞在で、音楽を堪能し、またザッハートルテの味比べをした旅だった。時間が意外に足らず、主要な見どころをすべて網羅することができなかったのは残念。次回は、是非国立オペラ座のオペラと楽友協会ホールでウィーン・フィルを聴きたい。
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