聖ペチェールスカ修道院2008/08/23 23:24

ウスペンスキー大聖堂

今日は、今回のキエフ訪問のハイライトである聖ペチェールスカ修道院を訪れる。そもそも、キエフで週末を過ごそうと思ったのは、ここを訪れるため。

この修道院は東スラブで最も長い歴史をもつ修道院。ロシア正教文化の源泉。修道院は1051年、ギリシアの僧アントニオスとヴェオドスィがドニエブル川河岸の洞窟で修道生活を営んだことに始まる。修道僧たちは洞窟内で祈り、横穴を掘り続け、洞窟内に埋葬された。洞窟を意味する「ペチューラ」がこの修道院の名前となっている。

ホテルから、徒歩で修道院に向う。1.5キロのアップ・ダウンは結構きつい。約30分かかって到着。開館が9時のところ、9時半に到着。入口隣のキオスクで切符を購入。

入口の門は聖三位一体教会の一部。門を入ってすぐに、オーディオガイドをもとめて、エクスカージョン・ビューローを訪れた。誤解されたのか、なぜか本物のガイドを紹介されてしまった。またとない機会なので、しょうがないかと思いながら300グリヴナを支払う。日本円で約6000円。

<聖三位一体教会>

10分ほどして、英語のできる女性ガイドがやってきた。ガイドに連れられてまずは、聖三位一体教会を訪れる。大修道院内の他の教会が18世紀にウクライナ・バロック様式に建て直されたのに対して、この教会だけが12世紀の姿をとどめている。内部のフレスコ画がすばらしい。それぞれの絵について、ガイドがちゃんと説明をしてくれるのがありがたい。内部の写真撮影にはさらに50グリヴナ(1000円!)が必要。

<ウスペンスキー大聖堂>

聖三位一体教会をでたあと、元病院であった教会と入口横の展示室を訪れる。その後、外にでると、広場の中央にウスペンスキー大聖堂の立派な建物が現れる。残念ながら内部は修復中で入れないとのこと。この大聖堂は、修道院の主聖堂として11世紀に建てられたもの。第2次大戦中にソビエト軍によって破壊され、最近立て直したもの。

ウスペンスキー大聖堂の向かいには高さ96mの大鐘楼が建っている。頂上はキエフで一番高いところとなる。

<トラペズナ教会>

ウスペンスキー大聖堂の隣は、平べったいドームを持つトラペズナ教会。19世紀後半に建てられた比較的新しい教会.。中で礼拝が行なわれているとのことで、入ることはできなかった。

<展望台>

次に、トラペズナ教会隣の展望台にいき、そこからドニエプル川と、ペチェールスカ修道院の洞窟方面を眺める。

<遠い洞窟>

ここで、ガイドと別れて「遠い洞窟」に向う。「遠い洞窟」は300mの長さがある。洞窟の入口で1グリブナでロウソクを購入し、その光を頼りに洞窟を歩く。途中には、修道僧の遺体が何体もガラス張りの棺に入れて安置してある。女性はベールを被り、1つ1つの棺にお祈りを捧げ、キスをしていく人がいる。さすがに、経験なクリスチャンが多い。

<近い洞窟>

次に通路を通って近い洞窟に向う。ガイドはこちらは入れないと言っていたが、人についていったら中に入ることができた。こちらでは、礼拝堂もみることができた。洞窟の外は美しいバラ園になっている。

<国立ウクライナ書籍印刷物博物館>

次に向ったのは書籍印刷物博物館。入口は小さいが、中はかなり広く色々な印刷物が展示されている。また、ウクライナの絵画も展示されていた。名前がキリル文字で書かれていたのでわからなかったが、結構親しみのある絵だった。

<ウスィフスヴィヤツカ教会>

北側の門の中にはウスィフスヴィヤッカ教会がある。ここの内部のフレスコ画も立派。

<トラペズナ教会>

再び、トラペズナ教会にいってみると、今度は中に入ることができた。天井画が美しいのだが、撮影禁止で残念。 ここでペチェールスカ大修道院の見学を終了。ゆっくり見たので4時間程度かかった。

<地下鉄>

次に、地下鉄でソフィア大聖堂に向う。地下鉄の駅までの道は結構遠い。炎天下で歩き回るのはかなり疲れる。初めてウクライナの地下鉄に乗る。1乗り0.5グリブナ(10円)ととても安い。エレベーターでかなり深いところまで入る。エレベーターの速度がものすごく速いのにびっくり。地下鉄の駅でどっち向きの列車に乗るのかわからない。キリル文字を少し解読して、えいやで乗ったら正しかったようだ。内部はいろいろな宣伝やらチラシであまりきれいではない。

<ソフィア大聖堂>

ソフィア大聖堂にやっとのことで着いたのだが、なんとお休み。ついていない。大聖堂前の広場では、明日の独立記念日のためか、花火の準備をしていた。

<聖ミハイル修道院>

仕方ないので、すぐ隣の聖ミハイル修道院に向う。途中、花嫁・花婿の姿。こうゆう観光地ではどこでもこうゆう姿をみかける。カメラを向けていたら、花嫁からロシア語で「パパロッチめ、あっちにいけ!」というようなニュアンスで怒鳴られてしまった。きれいな花嫁からは想像もできないような叫び声。新郎の将来を少し憂いてしまった。

<ウラジミールの丘>

聖ミハイル修道院の隣は「ウラジミールの丘」という公園になっていて、ドニエブル川を望む高台がある。ドニエブル川を見下ろしているウラジミール聖公像の姿もそこにある。ウラジミール聖公は、遊牧民との戦いに勝利し、キエフ・ルーシの統率を強めるため、988年に国教をギリシャ正教に定めた。その際、キエフの住人達も改宗を強制され、彼の銅像が見つめるあたりのドニエブル川で集団洗礼が行なわれた。

ここで、一旦ホテルに戻る。炎天下でずっと歩いていたのでかなり疲れていた。エアコンも効かない部屋だが、すこし昼寝。

今週の頭から40肩(50肩?)で、肩が非常に痛いので、たまたまパンフレットにあったタイ・マッサージを予約。地下鉄と歩きでそこに向う。ところが、キエフは広く、また道路標識がわからない。結局、30分以上探しても目的地がわからず、キャンセルせざるをえなかった。帰りは、道もわからないので、タクシーで戻る。30グリブナ。こんなくらいなら最初からタクシーでいけばよかったと悔やむが、後の祭り。

<ネザレージュノスティ広場の夜景> 一旦、ホテルに戻った後、ネザレージュノスティ広場の夜景を撮影に出かける。明日の独立記念日の祭典に向けて、飾り付けが進んでいた。