シャモニー2日目:モンブラン ― 2008/08/16 23:22
今日は、今回のスイス・仏山歩きの最終日。最後のチャンスとして、モンブランが見られるように天気の回復を願った。朝5時45分に起床し、エギュイユ・デュ・ミディへの朝一番(6時半)のロープウェイをめざす。さすがにまだ暗いので天気の様子はわからない。
ちょっと予定よりは遅れて、6時半にホテルを出た。空模様はまずます。低い雲が立ち込めているが、上空は晴れていそう。
<エギュ・デゥ・ミディ>
6時40分にロープウェイ駅に着いたが、動いている様子がない。何と昨日の雪で、頂上で雪かきをしているとのこと。結局、始発は7時半となった。その頃にはかなりの人が集まってきていた。エギュイ・デゥ・ミディはシャモニのハイライトで、遅くなるとものすごい列ができるとのと。
幸運にも、一番のロープウェイで頂上駅へ。雲の上に出てからは快晴。モンブランの白さがまぶしい。乗り組んだ人たちの多くは、ヘルメットとザイル、アイゼンといった雪山登山用の重装備をしている。頂上駅で彼らは降りると、すぐに尾根に出て行った。
自分は、3箇所ある展望台にそれぞれ行き、いろいろな位置からモンブランを撮影。やはり、一番上の展望台からの見晴らしが一番よい。標高は3842m。なんと富士山より高い。展望台の階段を登るのは息が切れる。下をみるとさっきの登山者が雪山の尾根を歩いている姿がみえる。また、山頂からは360度のパノラマが広がる。モンブラン(4810m)を筆頭に、鋭くとがったやまドリュ(3754m)、イタリア国境のグランド・ジョラス(4208m)などの山々がくっきりと見える。何枚も同じような写真を撮ってしまったので、あとで整理が大変。本当に一日待ってよかった。
いつまでたっても山は見飽きないが、今日は13時20分のジュネーブ行きのバスを予約してあるので、後ろ髪を引かれつつ、ロープウェイで下山。
<プラン・ド・レギュユ~メール・ド・グラス>
ロープウェイの中間駅プラン・ド・レギュユで下車し、縦走して昨日のメール・ド・グラスにハイキングで向かう。標準時間は2時間半。9時にスタートしたので、11時半に到着して、そこから赤い登山列車で下れば十分バスに間に合う予定。
さすがに、朝が早いので誰も歩いていない。ここで迷ったら大変なので、慎重に道を選ぶ。昨日の寒さで、一部で氷が張っているところがある。足は相変わらず痛むが、なんとか歩をすすめる。モンブランでやっとハイキングができるのがうれしい。
途中、山を登ると展望台がある。この登りが大変。200mぐらいを急登。今回の旅で一番ののぼりだった。今回は、年末のキリマンジェロ登山の訓練をかねたものだが、日和って下りだけを行ってきたので、ちょっと心苦しい。
息を切らせてのぼりきった展望台からみたメール・ド・グラスは絶景。やはり苦労したかいがあった。その展望台から降りていくと、昨日の駅がみえる。時刻は11時半。まさに標準タイムどおり。そのまま列車に乗って下山。
ここで、シャモニは終了。心残りながら13時20分のバスでジュネーブ空港に向かう。
<ジュネーブ>
ジュネーブ空港には15時半には到着。チェックインカウンターはまだ開いていない。予約シートをよく見ると、出発は19時10分。自分は18時10分のチェックインタイムを出発時刻と間違えていたことにここで気づいた。こうゆううっかりが多い。今回は早いほうに間違えたので、問題はなかったが・・・。でも、これならあと2時間ぐらいはシャモニーで過ごすことができたのではと、ちょっと悔しい。
空港では何もすることがないので、荷物をロッカーに預けて、ジュネーブのダウンタウンを超早歩きすることにした。ジュネーブは今回で3度目だが、まだ一度も観光をしたことがなかった。
ダウンタウンまでは列車でわずか5分。痛い足を引き摺りながら、主要な観光ポイントを見て歩いた。主な見所は宗教改革記念碑とサン・ピエール大聖堂。ジャン・ジャック・ルソーの生家もあるが、さすがに入る時間はない。2時間程度で主なポイントはだいたい見終わってしまった。再び、列車でジュネーブ空港にもどり、無事チェックイン。予定どおり家路へと向かった。
今回の旅は、もともとは山岳ガイドの友人と山歩きをするつもりだったが、直前に彼がキャンセルしたため、図らずも一人旅となった。偶然、会社の同僚と会い、ディナーを一回一緒にしたが、それ以外は、完全に一人。いつもならば、人恋しくなるところだが、山に入っている限りは、結構孤高の状態をエンジョイできた。ただ、迷ってしまうことだけは避けたかったが・・・。やっぱりスイスの自然はすばらしい。日本人観光客が押し寄せる理由がわかる。
天気は、だいたい恵まれていて、雨の日が2日。その両日とも氷河を見にいったので、無駄にした日はなかった。
キリマンジェロ登山の訓練のつもりだったが、意志弱く、下りの歩きだけを選んだので、体力強化にはなっていない。ただし、だいたい2000メートル地帯ですごしたので、高所訓練だけはできたような気がする。一つだけ気がかりは、靴が合わなかったこと。何とか足を靴にあわせるか、靴を足にあわせるかしないといけない。年末まで、もう山に行く時間はないので、街中でも重装備のハイキングシューズをはかないといけないと思うとちょっと気が重い。
例によって、写真を大量に撮ったので、その整理と旅ブログへのUPが大変。
ツェルマット4日目 ― 2008/08/13 23:25
<クライン・マッターホルン>
今日は、朝起きると昨日からの雨が少し残っていた。天気予報では晴れる予定なので、構わずにクライン・マッターホルンに向う。ここは、ヨーロッパ最高地点の展望台。クライン・マッターホルンはマッターホルンの東側、ブライトホルン目前の小峰。ここに穴をあけて、ロープウェーの駅をつくり、頂上を展望台にするとはすごい。標高3883mで富士山よりも高い。
ゴンドラリフト2本とロープウェーを乗り継いで頂上へ。頂上につく直前に、視界が開けマッターホルンの雄姿が目の前に。頂上は快晴。ロープウェーに乗っていた人たちは思わずにっこり。頂上は、氷点下3度。猛烈な風があり、体感温度はもっと低い。
一緒に乗っていた人の多くは、本格的な雪山登山装備をつけていて、頂上から隣のブライトホルン(4165m)に登頂するようだ。これは、半日でできるとのことであり、自分も当初このツアーに参加することを考えていたが、参加者の装備と頂上の天候をみて、参加しなくて良かったと思った。
頂上の視界は最高。大パノラマが広がる。イタリア側の山々。モンブランが、また、マッター谷の奥にはユングフラウが見える。マッターホルンは目の前。ちょっと形は不恰好。また、展望台の目の前にはスキー場が広がる。夏でもこんなに寒いのに、冬に誰がすべるのだろう。
<トロックナー・シュデーク>
頂上をしっかり楽しんだ後は、ロープウェーを下った駅であるトロックナーシュテークで一旦休憩。ここの展望台からの景色もすばらしい。レストランでカプチーノを飲んで、冷えた体を温めた。ここから、日本人のツアー客が、ハイキングでテオドール氷河の端を歩いてマッターホルンの手前のヘルンリ小屋まで歩いていくらしい。自分より年配の男女のグループ。さすが、日本の中高年パワーはすごい。
<シュヴァルツゼー>
一旦、ゴンドラでフーリまで下った後、ゴンドラを乗り換えて、シュヴァルツゼーに向う。ここは、2日目にいったが、曇りでマッターホルンが拝めなかったところ。今日は、雲ひとつない快晴となり、しっかりマッターホルンの雄姿を真近にみることができた。すぐそばに見えるヘルンリ小屋に登ってみたい衝動に駆られるが、時間がないのと、昨日から靴擦れで足がいたむので止めにした。
<ウンターロートホルン>
シュヴァルツゼーから一気にリフトで下界に下り、そのまま、町を横切って、スネガ行きの地下ケーブルに乗る。さらに、ゴンドラを2本乗り継いで、ウンターロートホルンに到着。初日に、スネガまで来たが、時間が足りず、そこまでは登れなかった。
ウンターロートホルンの展望台からは、マッターホルンが最も尖ってみえる。ここでも快晴。最高の天気で、大パノラマを拝むことができた。今回のツェルマット滞在の中で最高に感動した風景だった。展望台の下には、それぞれの山の写真と説明がついていて、いちいち、それを見ながら写真を撮影した。日差しが暖かく、外で昼食をとる事にした。マッターホルンを眺めながらの昼食は、今回の滞在中最も贅沢な食事だった。実際、オーダーした食事はおいしかった。値段も手頃。
<スネガまでハイク>
ウンターロートホルンからスネガまでの下りには、エーデルワイズの群生地があるというので、歩いてみた。ところが、行っても行ってもそれは見当たらなかった。途中から車道となり、歩きづらいし、つまらない道のり。また、ここでも道を間違えたようだ。ツェルマットは道案内がしっかりしていると聞いていたが、道を間違えたのは今回2度目。自分がうっかりものなのか?地図ももたずに歩くほうが悪いのだが・・・。
<ツェルマット>
足が痛むので、今日はスネガまでにして、地下ケーブルに再び乗って下界へ。ツェルマットでは、アウトドア用品のウインドーショッピング。こうゆう店が大好きなので時間つぶしができる。夕食は、ピザ・スパゲッティの専門店へ。ピザのセットメニューを注文したが、とてもおいしかった。
ツェルマット3日目:サース・フェー ― 2008/08/12 22:57
今日は、朝から雨模様だったので、マッターホルンは諦めて、サース・フェーに向うことにした。サース・フェーは氷河に囲まれた村として有名。
今日は、7時からのホテルの朝食をとった。7時に食堂に下りていったら、なんと日本人ツアー客が列をつくっていた。世界中で日本人ツアー客ほど、朝早くから観光をしている民族はいない。自分は、いつもその前に行こうとしているので、究極の日本人か?
朝食は、期待していなかったが、意外に充実していてびっくり。
<サース・フェーへ>
早々に朝食をすませ、7時39分発、フィスプ行きの列車に向う。この列車は、ツェルマットにはいってきた時に使った列車だが、「氷河急行」の一部であることにはじめて気がついた。これに乗っていけば8時間でサンモリッツに着く。ちょっと心が動いたが、また今度にしたい。
フィスプで列車を下り、サース・フェー行きの直通バスに乗り換える。スイスでは、ポストバスが主要交通機関であり、時間もとても正確。山あいの道をすすみ、とても景色がよい。1時間程度でサース・フェーに到着。
<ミッテルアラリン>
サース・フェーでは、まず一番高い展望台ミッテルアラリンにロープウェイで向う。値段は、スイスパスで半額になって34.50フランととてつもなく高い。本当に割引がきいているのかと聞きなおしてしまった。
ロープウェイを一度乗り継ぎ、その先はなんと地下鉄。20分程度で標高3500mまで登ってしまう。
頂上駅で降りて、外に出てみると一面の雪。正面に標高4027mのアラリンホルンがかろうじて見える。周りの山は雲にかくれてほとんど見えない。ただし、村に向って流れ込む氷河はすさまじい。天気さえよければ、遠くにユングフラウも見えるという。外は風が強く、吹き飛ばされそうになった。
すぐに中に入る。2Fはなんと世界で最も高いところにある回転レストラン。富士山の頂上まで地下鉄が通っていて、外に出ると回転レストランがあるなんて想像できない。スイス人はすごいことをする。
回転レストランで、外の景色をみながらカフェ・マキアートとクロワッサンを食べた。1回転するのに1時間かかるそうだが、そんなに待てないので途中で下に降りた。
階下では、これも世界一の大きさの氷の洞窟がある。中にはアイスクライミングや遭難者救助の様子がみられる。教会まであるのは驚き。再び、地下鉄とロープウェーを乗り継いで下界へ。
<レンクフルー>
次にレンクフルーの展望台へ向う。レンクフルーは、三方を氷河に囲まれた展望台。ところが、ロープウェーが動いている様子がない。なんと昼休みは運休とのこと。仕方がないので、ダウンタウンに出かけ、軽い昼食を済ませてからもどってきた。
1時半にロープウェーが再開。ロープウェーを一度乗り継いで、頂上に向う。頂上からは、氷河を見下ろすことになる。
そのまま、ロープウェーで降りるつもりだったが、途中の駅シュピールボーデンまで、歩きで40分程度と出ていたので、ハイキングすることにした。急斜面やガレ場が多く、歩きづらい。おまけに、靴が合わないのか、すねに激痛が走る。ただ、フェー氷河を真横に見、また氷河が溶けた水の音を聞きながらハイキングをするのはなかなか感慨深い。
シュピールボーデン駅の手前では、マーモットがお出迎えをしてくれた。シュピールボーデンでハイキングは終了し、再びロープウェーで下界に下りた。高山植物が沢山あるハイキングルートを歩きたいのだが、時間がないので諦めた。
<ツェルマットへ> 再びバスでフィスプに向う。ただし、帰りは各駅停車だったので、フィスプの前のスタルデンで列車に乗り換えた。再び、氷河鉄道でツェルマットへ。ツェルマットは雨。今日1日ふっていたのだろうか?
夕食は、今回は奮発して、「地球の歩き方」に載っていたヴァリサーカンネというレストランで、チーズとトマトを溶かしてジャガイモにつけて食べるトマトフォンデュを頼んだ。普通のチーズフォンデューよりもさっぱりしていておいしい。前菜のサラダと水・コーヒーを合わせて40フラン。チップもあわせて45フラン支払った。
ツェルマット2日目 ― 2008/08/11 23:59
今日は、朝6時に起きて、7時10分の始発でスイス一の展望台といわれるゴルナーグラートに登山鉄道GGBで向う。この列車は朝8時ぐらいから日本人客で込み合う。午後は欧米人でごったがえすとのこと。
朝目がさめると、ホテルの窓からマッターホルンが見える。天気予報では雨の予定だったが、ラッキー。朝食を食べずに、ゴルナーグラート行きの登山鉄道の駅に向う。ホテル前の橋の上からは、朝焼けのマッターホルンが美しい。
<ゴルナーグラート>
7時10分発の始発列車に辛うじて間に合う。料金はスイスパスの割引で19フラン。ゴルナーグラートへは40分。朝一番にもかかわらず、列車は満員。マッターホルンを横目に、どんどん登っていく。
頂上駅から、展望台はすぐなのだが、さすがに標高3130m。ほんの少し坂を上がるのにはーはー・ぜーぜー。無理をすると高山病になるので、ゆっくりと登る。展望台はホテルの上。よくこんなところに高級なホテルを建てたもの。
展望台からは、360度の大パノラマが広がる。マッターホルンもほんの少し雲をかぶっているが、くっきり見える。やはり早起きは三文の得。
<ゴルナーグラート~ローテンボーデン~リフェルゼー湖>
ゴルナーグラートの展望台は去りがたいが、朝のうちしか見れないという「逆さマッターホルン」を見るために、リッフェルゼー湖に向けてハイキングを開始。
4キロほど歩いたところにリッフェルゼー湖がある。残念ながら、マッターホルンに雲がかかっていて、また、リッフェルゼー湖にも風でさざなみが立っている。急ぐたびでもないので、朝食をとりながらしばらく待つことにした。30分ほど待って、何とかマッターホルンの山頂が見え、湖面に映ったところを撮影。ただし、絵葉書でみるような鏡のような水面にはならなかった。
<リフェルゼー湖~リッフェルアルプ>
もともとは、湖を見終わったあと、すぐ近くのリッフェルベルク駅に行く予定だったが、湖の道を左に折れたのがいけなかったのか、いつまでたっても駅につかない。結局、1時間半程度歩いて到着したのが、リッフェルアルプ。途中、山羊の集団に阻まれ、しばらく待つことに。その後、ガレ場もあり、結構険しいところもあった。
リッフェルアルプに着くと、ここは別天地。リゾートホテルが建ち、テニスコートまである。ホテルの横でエーデルワイズの群生を見つけびっくり。いままで、こんな沢山のエーデルワイズを見たことがなかった。
<幻のシュトックホルン>
ここで、再び登山列車に乗り、ゴルナーグラートへ向う。目的は、ゴルナーグラートからロープウェイに乗ってでかけるシュトックホルン。ゴルナーグラートの頂上に再び立って、ロープウェイを探すが、どこにも見当たらない。どうやら、夏季はロープウェイは休業らしい。
仕方がないので、ここで昼食にした。マッターホルンと大パノラマを見ながらの昼食はすばらしい。ピザは冷えていておいしくなかったが、大好物のグラーシュスープはおいしかった。
ここから、再びリッフェルアルプへ登山列車で下山。
<リッフェルアルプ~フーリ~>
次に向ったのは、マッターホルンに一番近い展望台、シュヴァルツゼー。まずは、リッフェルアルプからフーリまでハイキング。約30分の道のり。途中、いろいろな高山植物を見かけ、立ち止まって撮影していたので結構時間がかかってしまった。フーリに向かう最後の坂は、自動車道で非常に急坂。かなり気をつかった。
<シュヴァルツゼー>
フーリからロープウェーに乗り、シュヴァルツゼーへ。ここは、マッターホルンへの登山口。風がとても強い。残念ながら、マッターホルンは雲に隠れてほとんど見えない。眼下には黒い湖(シュヴァルツゼー)。目の前にはヘルンリ稜があり、そこにヘルンリ小屋がある。近くに見えるが4キロもある。急なのぼりなので、コースタイムは2時間。登ってみたいが、マッターホルンも見えないし、時間もないので諦めた。
シュヴァルツゼーのレストランで、マッターホルンが雲の間から顔を出すのを待ちながら、コーヒーを飲んだ。結局、あきらめて下山。
山を下りると、急に雨がふってきた。ラッキーだった。食料の買出しをしてそのままホテルに戻る。今日の夕食は、テイクアウトのケバフ。
山カラ隊 欧州遠征6日目:独ベルヒテスガーデン国立公園縦走③ ― 2007/08/16 23:12
昨夜は心配したとおり、いびきのニ重奏・三重奏で何回も目がさめてしまった。50センチ隣からの猛烈ないびきに悩まされる。日本で自分の隣に寝ている妻の気持ちが良くわかった。ただし、彼女は時々私の鼻をつまんだり、突っついたりしているようだが・・・。
最初に目がさめたのは1時半。それからなかなか寝付くことができない。いびきが止んだ間髪をいれずに短い眠りにつく。さらには、悪夢にもうなされる始末。結局、5時にはベッドを抜け出し、外に出た。幸い、外気温はそれほど低くなく、気持ちのよい朝。こんなことなら、寝袋をもって外で寝ればよかったかも・・・。朝焼けの写真を撮影。
朝食は、昨日と同じシンプルなハムとチーズのサンドイッチ。パンはあまりおいしくない。
入念なストレッチを済ませて、8時に宿をでた。今日は雨が予想されたため、比較的楽なコースどりをガイドのピーターさんがしてくれた。
眼前にそびえる標高2593mのハンズスタッド山を横目に、昨日とは裏側のルートをとり、ディーシュバック湖というダム湖にそって、最後はカールブランというのどかな山岳の村に向かう。ずっとオーストリア側をすすむ。
最初のうちは、瓦礫のきついコースを通る。途中、山羊が岩場にたって我々を見下ろしている姿に出会う。ピョンピョンと岩を跳ねて山を登る姿に関心。
ディーシュバック湖を目前に見ながら、絵になる風景が続く。側面は岩が切り立っている。朝の一部を除くと後は比較的整備された道。湖にいたってからは、車も通れる道となった。
到着地のカールブラン村は、まるでアルプスの少女ハイジの故郷。牛達が悠然と草を食んでいる。さすがにオーストリア。
この村のレストランで昼食。スープとシュニッチェル(トンカツ)を頼んだが、とてもおいしかった。ここで、ガイドのクルトさんが、アコーディオンに似た現地固有の楽器をお店で借りて、音楽を披露してくれた。たまたま、そこに居合わせた地元の歌手も加わって、にわか音楽会。これも音楽の国オーストリアのなせる業か。
雨がきそうということで、ここからはタクシーとバスでホテルに戻った。
ホテルには、結構早く戻ることができたため、プールとサウナを利用。プールは15メートルぐらいの長さでもの足りなかったが、サウナの施設はとても立派。自分の通っているスポーツクラブよりも充実している。ただし、ここでのサウナの入り方はドイツ的。男女混浴で、水着もつけない。男性だけで入っていたサウナルームに、女性が何もつけずに入ってきたのには、こちらがどぎまぎ。メガネをかけていないので、ぼんやりとしか見えないが、皆あっけらかんとしたもの。
夕食は、再びホテルの食堂で。ここには、地元の服装に着替えたクルトさんが再び参加し、今度は自分の楽器で音楽を披露。また、フランツさんもドイツ民謡の歌詞のコピーを持参して歌で参加。日本側も覚えているだけの古い民謡やら山の歌などを披露して、さながら日米対抗紅白歌合戦。まさしく山カラの本領発揮。酒盛りと大声での歌合戦が深夜まで続いた。どこでも、いつでも山カラの最後はこれ。
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