晩秋のシチリア:パレルモ2008/11/11 23:38

パラティーナ礼拝堂

今日は、朝6時半に起き、7時に朝食。7時半にはチェックアウト。14時半のフライトに間に合わせるため、11時半ぐらいまでにはホテルに戻らなければならないので、兎に角効率的な周り方が必要。

【ノルマン王宮と旧市街】

昨日、一応外観だけは撮影した旧市街の建物を目指す。最初に、ホテル近くのマッシモ劇場を写真に収め、ホテルから一番遠いノルマン王宮を目指す。

<クアットロ・カンティ>

マッシモ劇場前のマクエダ通りを南下すると、ヴィットリオ・エマヌエーレ大通りにさしかかる。ここが、クアットロ・カンティという旧市街の中心地。周囲4つの建物の壁面を利用した彫刻がすばらしい。

<プレトーリア広場>

さらに少し進むと、ルネッサンス様式の彫像に囲まれ美しい噴水があるプレトーリア広場につく。この噴水はフィレンツェの職人フランチェスコ・カミリアーニによるもの。

<マルトラーナ教会>

プレトーリア広場のすぐ隣には、ベッリーニ広場がある。この広場の南側の高台にマルトラーナ教会とサン・カタルド教会が並んで建っている。

マルトラーナ教会は、8時からの開館であり、その時間ぴったりに到着。外観はバロック様式だが、中に入ってびっくり。内部の壁は金色に輝くモザイクで覆い尽くされており、ここはパラティーナ礼拝堂と並ぶシチリア最古のビザンチン様式。早起きをして、来たかいがあるほどすばらしい。

ノルマン時代に建設された3つの赤い丸屋根のあるサン・カタルド教会は9時からの開館なので、入場は後回しにして、先を急ぐ。

<ノルマン王宮・パラティーナ礼拝堂> ヴィットリオ・エマヌエーレ通りを南西にさらに進むと、右側にピアッツァ・カテドラーレが広がる。その背後に広大なカテドラーレ大聖堂がどっしりと構えている。ここは、9時半開館なので、外観の撮影だけを済ませて、通りをさらに進むとちょっと変った形のヌオーヴォ門につきあたる。これは、ノルマン王宮の脇にかけられたルネッサンス・アラブ・ノルマン混合様式の門で、オーストリアから招かれたカール5世のパレルモ入場を記念して、1583年に建造されたもの。

<パラティーナ礼拝堂>

ヌオーヴォ門の左側にはノルマン王宮が広がる。現在はシチリア州議会堂として使用されているかつての王宮。11世紀にアラブ人が築いた城壁の上に、12世紀に入ってノルマン人が拡張、増築してアラブ・ノルマン様式の王宮となった。

この2階が、パレルモ観光のハイライト、パラティーナ礼拝堂。開館の8時半ぴったりに到着。すぐに入りたいのだが、入口がちっとも見当たらない。小さな看板に観光客用の入口があるのを見つけて、王宮の反対側に回った。ここにもほぼ一番乗り。

早速、2階のパラティーナ礼拝堂に向う。入口からして、見事なモザイク。中に入ると壁面・天井のモザイク画の華麗さに圧倒される。コンスタンチノーブル、ラヴェンナと並ぶキリスト教美術の最大傑作と称されている。パラティーナ礼拝堂だけを目当てにパレルモを訪問してもよいほどのすばらしさ。たった一人で、15分ほどその美しさに圧倒されて、立ち尽くしてた。モザイクだけではなく、天井の木製スタラクタイトや床のコズマーティ様式モザイクも見もの。

この礼拝堂は、ノルマン王朝のルッジェーロ2世が1132年に着工し、8年後の1140年に聖ペテロに献堂したもの。

<サン・ジョヴァンニ・デッリ・エレミティ教会> 王宮を出て、すぐ隣にあるサン・ジョヴァンニ・デッリ・エレミティ教会に向う。教会のドームは見えるのだが、4方を壁に囲まれて入ることができない。隣の教会で聞くと、改装中で入れないとのこと。残念!

<ジェズ教会>

次に、近くにあるジェズ教会に向う。旧市街の入り組んだ細い道を歩く。さっぱり、わからず、何人かに道を尋ねる。途中、バッラロの市場を通り過ぎた。昨日のヴッチリアのような感じ。時間があれば、立ち寄って何か食べ物をつまみたいのだが、そんな余裕はない。ジェズ教会にはやっとのことでたどり着いたのだが、なんと工事中で中にはいれなかった。これで2軒目の無駄足。

<カテドラーレ>

2つの教会に行くのに迷って随分余分な時間を使ったため、時間はカテドラーレのオープン時間の9時半をすでに過ぎていた。早速、カテドラーレに戻る。中に入ると、かなり殺風景。期待を裏切られた感じ。学生等の団体が熱心にガイドの話を聞いていた。宝物庫にはコンスタンツァ2世の王冠があるそうだが、宝物庫のことに気づかなかった。また、第2礼拝堂にある皇帝と王の石棺は、入口が閉鎖されていてみられなかった。

【プレトーリア広場東地区】

最後に向ったのは、プレトーリア広場東地区。ここを制覇すれば、パレルモの名所をほぼ歩きまわったことになる。

<サン・フランチェスコ・ダッジジ教会>

最初に探した教会はサン・フランチェスコ・ダッジジ教会。すぐ近くにきているのだがなかなか見つからない。手持ちの地図は「地球の歩き方」の簡易なもので、ストリート名が省略されていて、旧市街の入り組んだ道路では、全く役に立たない。時間がかかったが、何とかたどり着いた。この教会の売り物はパレルモ生まれの彫刻家ジャコモ・セルボッタの身廊の壁の彫刻と、第2礼拝堂にあるアントネッロ・ガジーニの大理石の群像。特に第2礼拝堂の華麗さには目をみはる。

<ギアラモンテ宮殿>

ダッジジ教会から海に向って歩くと、ギアラモンテ宮殿にあたる。これは1380年に当時の貴族ギアラモンテによって建造された宮殿。現在は中は公開していない。

<マリーナ広場・ガリバルディ庭園>

ギアラモンテ宮殿の前には、マリーナ広場とガリバルディ庭園が広がる。夏の暑い時期にはきっと暑さを避ける日陰を提供していることだろう。

その後、ガリバルディ庭園の前にあるシチリア州立美術館に立ち寄るが、閉館中。その隣の教会ラ・ガンチャは、何人かの人に聞いて探したが、とうとう見つからなかった。

この時点で、11時。ここで、パレルモの観光は終了し、ホテルに歩いて向う。今回、「地球の歩き方」の順番で各名所を歩いて周った。本来は、合計8~9時間のコースを3.5時間で周ったことになる。いつも観光では人の倍の速度で歩いているため、たまに誰かと一緒に観光をすると、歩くのが早すぎると非難を浴びてしまう。こんな短い時間では、各名所をじっくり味わうことはできないが、外観の写真を撮ることで満足してしまう自分がおかしい。

【空港へ】

再び、恐怖の運転が始まる。市内は、やはり混沌。車線があっても関係なし。相変わらず、バイクは反対車線を走ったり、すこしでもすきがあれば、縦横無尽に横切る。イタリア中の車は、ボディにいっぱい傷があるのは、納得できる。

空港近くでは、ガソリン給油は難しいと聞いていたので、最初に見つけたガソリンスタンドで、給油。合計55ユーロ。単価は他の地区よりちょっと高かったように思える。給油の間にふと気を抜いたら、浮浪者のような人に車のガラスを拭かれていた。彼らは信号待ちでよってくるのだが、これまで、うまくかわしてきた。やむを得ず1ユーロのチップをあげた。

市街地を抜けると、あとは空港まではスムーズ。市街地の混雑も含め、約45分で到着。ただ、レンタカーの返却場所がイタリア語で書いてあったためよく分からず、4周ぐらい空港の周りをまわった。レンタカーを無事返却。合計630キロ。レンタカー会社の職員は、「車に乗っているだけの3日間だったのか」と笑っていた。

【アリタリア航空】

帰りの便は、アリタリア航空。ご存知のように、会社は破綻寸前で、いつもストばかりやっているので、今回の予約にあたって躊躇はした。しかし、パレルモからよい時間で出る便はこれしかなく、また、値段も安かったのでリスクをとることにした。

2時間以上前にアリタリア航空のカウンターへ。ディスプレーにチェックインゲートのナンバーがないので不安。カウンターでは、随分時間がかかり、さらに不安が高まったところで、予想どおりフライトが2時間遅れているとのこと。あちこちでストが行なわれており、ローマへの便はキャンセルになっていた。もともと1時間しか見ていなかったミラノでの乗り継ぎは不可能。ローマ経由に切り替えても次の便はキャンセル待ちとのこと。

いよいよ来たなと思った。翌日はローマと結んでTV会議なので、直に乗り込もうかと考えていたところ、係員が他の会社のフライトならミラノに飛べるという。メリディアーノというディスカウントエアの航空会社に切り替えた。出発はアリタリアと比べ15分遅れの16時45分。乗り継ぎが1時間をきってしまうが、とりあえずシチリアを出ることが先決。また、ストならばフライトの遅れも期待できると思った。

メリディアーノは予定通り出発。これまでの経験では、ディスカウントエアの方が効率よく準備をするので、時間に正確だ。予定通りミラノへ到着。 案の上、アリタリア航空のブラッセル行きは遅れているようだ。出発時間の目処さえたっていない。人でごった返すチェックイン・カウンターに並ばざるを得ない。他の便も送れているようで、準備の整った便から呼ばれている。

結局、2時間遅れの6時10分出発となり、チェックインを完了。そのまま、セキュリティを通過しようとしたら、カメラの三脚がひっかかってしまった。チェック・インが必要とのこと。これまで、どこの空港でもひっかかったことがないのに・・・。また、チェックイン・カウンターに戻って、三脚をチェックイン。ところが、さらに違う場所で荷物を渡せといわれ、セキュリティ入口の隣で三脚を預けた。兎に角、ふんだりけったり。できれば、2度とアリタリア航空には乗りたくない。

やっと家に帰れるとほっとした。飛行機へはやや遅れて案内された。ところがいつまで立っても出発しない。45分ほど機内で待たされた。その間、理由の説明はほとんどない。どうやら、出発順を待っていたらしい。

45分後、やっと出発。あとはスムーズに進んだ。予定よりも3時間遅れでブラッセルに到着した